漫画が何とか完成しました。投稿サイトにアップしたので、こちらから読めます。
色々とあって、ここ数年規模で絵や漫画が描けない状態でした。
少し前に、10年以上前に自分で描いた漫画のフォルダーを見ていたら、この「夏服ピエロ」がありました。旧作の原案は10年以上前に描いたものです。
この漫画も以前にブログに発表したUTAU漫画同様、鉛筆描きにグレー加工の仕様でした。過去作品としては古すぎて漫画投稿サイトにアップするにはあまりにも…な状態だったので、現在の制作環境で作り直しました。
10年以上前の作品だと、現代と変わってる事がたくさんあります。
個人的には作品にあまりモバイル機器を出したくない主義なので、この部分は新旧同様にポリシーを守りました。
モバイル機器を出すと、その時代の空気感が出てしまうため、あっという間に古くなります。
「夏服ピエロ」は、年代問わず誰かの心のどこかにある、普遍的な中学生の夏の風景がテーマだったので、最先端の流行を見せたり現代的にする必要がありませんでした。
ただ10年前の旧作品では、さすがに古臭くなっていたところがあったので、いくつか修正しました。
教室の窓を全開にして外からの風を通してカーテンが揺れる演出があったのですが、この10年で公立小中学校でもエアコンが普及したらしいので(新聞で読んだ情報)、エアコンをつけて窓を閉じきった教室に変えました。
旧作品では主人公の妹がリビングでテレビ番組を見て笑っているシーンがありました。でも、最近の小学生ってテレビ番組見るかな?と疑問に思い、修正しました。
最近はテレビとネットを接続して動画サイトやストリーミングサービスを使いそうなので、セリフを変更しました。
妹は、2~3コマしか登場しません。主人公「めぐみ」の隠し設定が「なんだかんだで面倒を見てしまう長女気質」だったので登場させました。
「けい」の方は決して目立つ美少年とかではないけど、どちらかといえば周りから可愛がられるような愛嬌のあるファニーフェイスにしたかった。
性格は掴み所がない感じで、常にニコニコして完璧に表情管理してる。良くも悪くもあまり本心を見せない。時折、ちょっと憂いのある顔をして欲しい。
あとは地味な事ですが、通学路の風景も変わりましたよね。自販機はスマホ決算の機能がついた。
あと、最近は通学路からブロック塀も見なくなった気がします。現代では防災の観点から、学生が歩く場所から撤去されつつあります。
でも8月初めのうだるように暑い日と言えば、昭和っぽい古臭いブロック塀に、無造作に生い茂る青々とした夏草のイメージだったので、ここは変更しませんでした。謎のこだわり。
何気に、真夏に出歩く人も減りましたよね。熱中症の注意喚起が広まったおかげかもしれない。10年前と比べて、外出非推奨になりました。そのため、背景にあまり歩行者を描きませんでした。
恋とも友情とも腐れ縁とも言えない関係性を描きたかったのですが、現代の中学生の概念はもっと進んでいるかもしれません。
かなり個人的な話。私は中学時代に不登校だったので、正真正銘の青春エアプレイヤーです。
中学時代の思い出が無い。思い出が焦土。
青春モノに関しては、街で見かける学生さんを不審者にならない程度に観察したり、知り合いから伝聞として耳にしたアオハル体験を元に描いています。
要は、ほぼ妄想です。1ミクロンも実体験は含まれません。エルフの郷くらいファンタジーな存在です。
こうやって絵空事で追体験をして、人生の飢えや渇きをセルフサービスで補充するしか出来ません。
めちゃくちゃ学級崩壊した環境でサバイバルしたので、学級崩壊モノなら実体験を元にリアルに描けるかもしれない。
ただ、それってエンタメとして楽しいのか?需要あるのか?と考えると、私には今のところエンタメに昇華できるほどの技量やエネルギーがありません。
そのまま描いたら、ドラマ「女王の教室」から有能な教師と友情と爽快感を抜き取った、残りカスみたいなものにしかならないな…。
どうせ絵空事(フィクション)なら美しくて楽しいものの方が良いじゃん、となってしまう。
…という事で、何とか数年ぶりに数十ページの漫画を完成出来ました!
創作の疲れは創作で癒そう。